last modified: 2005/09/09
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新人賞受賞作家エッセイ
浦浜圭一郎
浦浜圭一郎です。
ぞろぞろ並んで花火大会に向かう行列をマンションのベランダから見下ろして「まるでゾンビだな」と思った翌日、ロメロの新作ゾンビ映画『ランド・オブ・ザ・デッド』を観に行くと、スクリーンの中で花火を見上げるゾンビの群れが虐殺されてる。 怒りに燃える被害者として描かれたゾンビたちは「意志」を持つまでに進化した貧乏黒人ゾンビに先導されてセレブだけが住むことを許された超高層ビルを襲って復讐を遂げる。 ぞろぞろ並んで花火を見上げ、人肉パーティ(ゾンビ独立記念日の勝利の宴)に酔うゾンビたち。 最初から最後までゾンビ目線で作られたロメロの新作に違和感を感じながら家に帰ってテレビをつけると、神に救いを求めるための集会に出向く途中で千人近くが圧死したイラクの群集が写し出される。 さらに数日後には水没したニューオリンズの破滅風景。 まるで『死霊のえじき』のオープニングそっくりだ。 ひとたび命が安くなった国では人は千人単位で死ぬようになる。 避ける手立てはあるのだろうかと考えながら明日はぞろぞろ並んで選挙に向かう。
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